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spacer.gif ガバナー月信10月号
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職業を通して社会に貢献
 
「四つのテスト」に応えながらの奉仕活動を



国際ロータリー第2650地区ガバナー 大久保 昇
大久保 昇

 10月は、「職業奉仕」と「米山奨学会」の二つの特別月間です。あらためて
 二つの活動について考えたいと思います。
1:「職業奉仕」の目指すもの
「職業奉仕」はロータリーの「奉仕の四大部門」とされているクラブ奉仕、職業奉仕、社会奉仕、および国際奉仕のうちの第2奉仕部門です。
 この「職業奉仕」こそ、他の奉仕団体にはないもっともロータリーらしい奉仕部門とされ、ロータリーの奉仕活動の基礎となるものであります。その目的には、
  1. 事業および専門職務の道徳的水準を高め、あらゆる有用な業務は尊重されるべきであるという認識を深め、あらゆる職業に携わる中で奉仕の理想を生かしていくこと。
  2. クラブの役割としては、クラブ会員の手腕を生かして、社会のニーズに応えられるようなプロジェクトを開発すること。
  3. クラブ会員の役割は、ロータリーの原則に沿って自らと自分の職業を律し、併せてクラブが開発したプロジェクトに応えること。
 の三つが『手続要覧』(2004年版)に示されています。
 その1)は、職業奉仕にたいする基本的な考え方で、以前はロータリアンそれぞれの事業、専門職務において、またこれらを通じて他者に奉仕することをロータリアン個人の責務としてきたことを指しています。
 しかし、1987年にR.I理事会は、職業奉仕をロータリークラブの責務でもある、と再定義し、職業奉仕実践のためのクラブと会員の役割を明らかにしました(職業奉仕に関する声明)。1989年、規定審議会は「ロータリアンの職業宣言」を採択し、綱領で求めている高度の道徳的水準を具体的に説明しました。
 これらは、ロータリアンとしての志操をみずからが問い、市民として、また人間としての存在意義を世に問うこと、といえるかもしれません。
 クラブに結集されているメンバーは、自分の職業に誇りを持ち、その代表者として加入されているはずです(新職業分類)。ロータリアンは、それこそ「多士済々」です。この特色を活かしてこそ、個人として、あるいはクラブとして、ロータリーらしい多彩な社会貢献活動、奉仕プロジェクトを計画し実行することができるはずです。
 多くの個人やクラブがこれまでにも、この「職業奉仕」に積極的に取り組んでこられました。新しくこれに取り組む計画をお持ちのクラブの話も聞いています。
 プロジェクトの計画・実施にあたりましては、『ガバナー月信』7月号に由良徹地区職業奉仕委員長が述べておられる通り、「四つのテスト」の再認識とあらゆる場面での適用を図ることが重要だと思います。

  ◆真実かどうか。
  ◆みんなに公平か。
  ◆好意と友情を深めるか。
  ◆みんなのためになるかどうか。


 ロータリアンとしてこの四つの自問自答は、そのまま人として生きる「標(しるし)」となり「証(あかし)」にもなる、と改めてかみしめて
います。
 個人の職業倫理や企業の倫理が鋭く問われている昨今です。ロータリークラブやロータリアンの「職業奉仕」の事例・実践報告をぜひ『月信』にお寄せくださるようお願いいたします。

2:「米山奨学」の充実を目指す

 故米山梅吉氏の遺徳をしのんで1952年に始められた米山記念奨学事業は、民間最大の留学生奨学団体で、全額をロータリアンの寄付金によって運営されています。
 将来、国際社会で日本と世界をむすぶ"かけ橋"となり、ロータリーのよき理解者となる人材の育成を使命とする「米山」は、世界の平和と国際理解の推進を目指すロータリーの精神に沿う、地域に密着した奨学事業です。
 ところが近年、全国的に寄付金額が下降線をたどるようになり、やむなく2005年4月支給分からは奨学生の減員と支給額の減額が実施されました(別表参照)
 第2650地区の寄付実績は、地区内クラブ、ロータリアンのご理解をいただいて常に上位に名をつらねてきたところです。みなさまの一層のご理解とご支援をお願い申しあげるとともに、
 奨学生および奨学生OBとロータリアンとの交流プログラムの策定を提案いたします。
 米山奨学事業の特色は、留学生を世話するクラブと相談にものるカウンセラー制度があることです。
 奨学金支給月のクラブ例会に奨学生を招いて支給するだけではなく、カウンセラーを中心に、交流のためのプログラムをぜひ計画していただきたいと思っています。
 たとえば、月1回の支給日例会前の30分間に奨学生の母国語講座の開設、奨学生に例会卓話の依頼、地域発展のカギとなる産学民協同による“知の共同体ネットワーク造り”への参加、OBのロータリー活動に関する卓話を聞く会、などが考えられます。
 2006年4月採用者(2005年10月応募締切)から適用される新奨学金制度に対応していただくとともに、吉田達生・地区米山奨学委員長を中心に、クラブ委員やカウンセラー役のロータリアンにもう一役買っていただいて、米山奨学生および奨学生OBとのより深く、より持続的な交流プログラムを実現させていただければ幸いです。


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Copyright 2005 Rotary International District 2650.
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