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会員の増強・拡大を
  「月間」から「通年」の目標に




国際ロータリー第2650地区ガバナー 大久保 昇
大久保 昇

 今年2月、アナハイムにおける国際協議会で、グレンW.キンロス元R. I.会長は、
「ロータリーの奇跡」と題した講演の冒頭で、「ロータリーの中で一番重要なことは何でしょうか。ロータリーの精神でしょうか? ロータリーのプログラムでしょうか? それとも、ロータリーの国際性でしょうか?」
 と、問いかける形で語られました。
「…今あげられた3つに順位はありません。そのどれもが重要です。3つそれぞれがロータリー活動の全体を形成しています。しかし、この3つは、どれも会員に依存しています。ロータリーのもっとも重要な要素は会員です。会員がいなければ何もできません。会員があってこそ、ロータリーが望むことのすべてが可能となるのです」。
 そして、キンロス氏はつづけて、
「会員の重要性をすべてのロータリーの活動の前提とするなら、必然的な帰結としてロータリーの未来を確実なものにするための会員増強の重要性も受け入れなければなりません」
 と強調されました。
 つまりキンロス氏は、世界中の人びとがこれまで以上にロータリーを必要としている今日、世界のR. C.とロータリアンに対して、ロータリー活動の前提となる“会員の増強と拡大”を強調し、その実現を訴えられたのです。わたしたちの第2650地区では、カール・ヴィルヘルム・ステンハマーR. I.会長の2005〜06年度テーマをうけ、年度目標に「かけ橋の年行動するロータリー」を掲げました。さまざまな奉仕プロジェクトを実行するための最も重要な要素は会員です。
 地区会員数の推移をみますと、1996年6月末の6,705人を最高に、2004年12月末には5,357人に減少し、約1,300人減となっています。これでは、奉仕プロジェクトの実践に十分なパワーを発揮することは難しいのではないでしょうか。
 この「会員の増強と拡大」の具体的なことがらとして、(1)新会員の推薦、(2)現会員の退会防止、(3)新クラブの結成、の3つがあることはすでにご承知のことと思います。この3つを実現するための行動計画を、8月の「月間」の目標にするだけではなく、各クラブと全ロータリアンの持続的な「通年の目標」にしていただき、ロータリアンひとりひとりが積極的に新会員獲得と新クラブ結成の行動を起こしていただきたいと希望いたします。
 特に、(3)「新クラブの結成」につきましては、地区としての最重点目標にかかげたいと思います。

1:参加する意欲を起こさせるロータリー活動を!

 会員減少には、死亡や病気による退会、高齢化による退会、転勤による退会等があります。しかし、キンロス元R. I.会長のスピーチによれば、会員を辞める理由の22%は、所属するクラブのプログラムやプロジェクトへの不満があげられている調査があります。
 つまり、ロータリーの活動が面白くないので辞める、ということでしょうが、会員に「参加する意欲」を起こさせるには、地域のニーズに応える魅力的な奉仕・援助活動からはじまる人道支援プロジェクトを企画し実行することが大事です。そして、ロータリーの活動が地域社会で支持され、評価されてこそ、会員は「参加する意欲」を持ちつづけることができる、と改めて気づかされました。
 日常的な会員活動でいうなら、会員同士のつながりを考慮し、工夫された例会の企画、家族も積極的に参加できる楽しい各種の集会の運営、そして何よりも、地域社会のロータリーへの認知度を高める奉仕活動の実践、等が考えられるべきです。
 また、企業による不祥事が後を絶たない昨今、ますます職業倫理の重要性を問うべきだと考えます。ロータリアン一人一人が、職業人の模範となるべき高い職業倫理を持つよう意識し、職業奉仕を実践することが、会員増強にもつながるのではないでしょうか。

2:女性会員と若手会員の増強を!

 既存クラブでの退会者防止は、消極的な増強策に思えますが大事なことです。
 それに加えて、ロータリークラブに新風を吹きこむためには、女性会員と若い世代の会員を増やすことが積極的な増強策の一つです。
 女性会員の獲得については、ステンハマーR. I.会長も協議会で強調されました。
 世界人口の比率は男性48対女性52というのに、ロータリー会員120万人のうち女性は14万4千人。あまりにも少ない女性会員数です。R. I.でも、重要な委員会の委員長には女性をあて、ゆくゆくはR. I.会長が女性であってもおかしくない、と会長が話されたときには、会場は大きな拍手につつまれました。ちなみに、国際協議会に参加した529人のガバナー中、女性は66人でした。
 さらにステンハマー会長はシカゴの国際大会で、05〜06年度はロータリー新世紀の第1年だが、この年を「ロータリー女性年」にしたい、と抱負を語り、女性会員の増強に特に力をいれていくことを強調して、キャロリン・ジョーンズさんの女性初の財団管理委員就任を女性重視の象徴にあげられました。
 また、ロータリー100年の歴史を引き継いでもらう若い世代の会員獲得も、緊急の課題です。

3:最重点目標として拡大――新クラブの結成を!

 若い世代に、たとえばローターアクトOB・OGに声をかけたとき、入会を躊躇する大きな理由に、時間的・経済的制約をあげることが多いのです。
 これに対応するための会員拡大策として、
 ●早朝や夜間の例会を計画するクラブ、
 ●会費や例会参加費の軽減を図るクラブ、
 ●事務所経費を削減するクラブ、
 ●女性を会員とするクラブ、
 等を、既存クラブ(スポンサークラブ)から提唱し、奉仕活動の実績を積んでいるローターアクト・新世代・財団学友・米山奨学のOB・OGに働きかけ、新クラブ結成を薦めていただきたいと思います。既存クラブでご検討ください。
 第2650地区では過去3年間、新クラブの誕生はなく、拡大の実績はゼロです。これまでの発想では大きな展開は期待できそうにありません。新たな発想で地区・クラブで取り組んでいただくことをお願いします。
 なお、R. C.およびロータリアンが「会員の増強と拡大」に取り組んでいただくとき参考になるのは、インターネット上に発表されています国際ロータリーの「会員増強推進用手引き」です。いろいろな取り組み方が具体的に例示されていますので、ご活用をおすすめいたします。

 会員組織を増強・拡大し、ロータリーが活性化しつづけることは、ロータリーの将来にとって不可欠の条件です。これをふまえてR. I.理事会は、年次標準プログラムとして「国際ロータリー会員増強・拡大賞プログラム」を設置しています。地区レベルの表彰プログラムは、最高の増強率、最多の新会員入会、最高退会防止率、新クラブの結成が授賞の対象になります。期間は、7月1日から翌年5月15日までです。
 これに加えて、純増1人以上の会員増加プログラムの計画実施・実現は、意義あるロータリー活動を対象とする「R. I.会長賞」授賞の必須項目に加えられています。これの期間は、7月1日から翌年4月1日までです。
 第2650地区・全クラブあげて、これら二つのプログラム・受賞に挑戦してください。



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Copyright 2005 Rotary International District 2650.
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