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spacer.gif ガバナー月信5月号
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ロータリー財団
 アーチ・C・クランフ・ソサエティー入会式典に出席して
国際ロータリー第2650地区ガバナー 大久保 昇

 ロータリー財団は、1917年、アメリカジョージア州アトランタで開催された国際大会において、アーチC.クランフが「全世界的な規模で慈善・教育・その他社会奉仕の分野でよりよきことをするために基金をつくろう」と提案したことに始まり、今日ではロータリー活動の資金源の役割を果たしており、21世紀の世界を対象とした大きな活動も、財団の存在を抜きにしては考えられないほど重要な機関となっています。
 私は10年ほど前から毎年財団に寄付をしてきましたが、その累計が25万ドルを超えたことから、このほど財団の多額寄付者を顕彰する「アーチ・C・クランフ・ソサエティー」のチャーターメンバーになり、3月22日、エバンストンのロータリー世界本部で行われた入会式典に、家内と共に参加してきました。

フランクJ.デブリン財団管理委員会委員長が自著にサイン
 ロータリーの本部はシカゴの北のミシガン湖のほとりの町エバンストンにあります。18階建ての立派なビルですが、その17階にロータリー財団の「ギャラリー」があって、前述のアーチ・C・クランフ・ソサエティーのチャーターメンバーになった人達の写真が飾られています。ここでセレモニーが行われました。当日はたまたま、ロータリー財団のコーディネーターの講習会が開かれていたのですが、その人達も出席し、100名以上が参加した式典となりました。
 今回出席したのは、RI第2770地区の2001〜2002年度パストガバナーであった津田健三氏・ひとみ夫人と私たち夫婦の二組でした。
 式典に先立ち津田ご夫妻とともに、ロータリー財団のフランクJ.デブリン委員長を18階の委員長室に訪ねました。委員長はメキシコのご出身で2000〜2001年度に国際ロータリー会長を勤められた方です。
 デブリン委員長は「Frank Talk(フランク語る)」という英文の本を出版され著書に、サインをして下さったのですが、この本はロータリーメンバーに加わって活躍することが、いかにその人の経歴やその人の住む地域社会、そして世界のために役立つかを、経験をもとに書かれた本です。すでに12カ国語に翻訳されていて、ぜひ日本語でも出したいと希望をもっておられました。
 ステンハマー現会長はたまたま国外に出張中で、式典は、昨年100年目のRI会長を勤められたグレン・エステス直前会長ほか、次年度のウィリアムB.ボイド会長エレクトもニュージーランドから来られていました。また、2007〜2008年度の会長になられるウイルフリッド・J.ウイルキンソン会長ノミニーも参加されていました。

財団を支える人たち
 式典はフランクJ.デブリン財団管理委員長のあいさつで始まりました。
 委員長は今回の受賞者が二人とも日本人であったため、盛んに「こんにちは」「ありがとう」などと日本語を交えてスピーチされたのですが、それによると100人あまりのロータリアンが殿堂入りをし、それは、さまざまな国籍のひとびとである、ということでした。
 米国はもとより、カナダ、日本、オーストラリア、イタリア、インド、台湾、フィリピン、ドバイ、韓国、ドイツ、英国、ケニヤなど殆ど世界中のひとが25万ドル以上の寄付によって殿堂入りしています。
 デブリン委員長はこのように世界中のロータリアンが財団活動に理解を示してくれることが財団を支えている、と強調されました。
 さらに私がお渡しした読売新聞の見開きのページを全員に示して、大久保ガバナーはロータリー101周年にあたる2月23日付けの新聞に、司葉子さんとの対談記事を出して、このようにロータリーを宣伝してくれている、と感謝の言葉を述べられました。それから津田健三夫妻が登場されました。
 式はデブリン委員長が「貴殿をアーチ・C・クランフ・ソサエティーのチャーターメンバーにいたします」という証明書を本人に授与し、17階の「ギャラリー」の壁面に飾る夫妻のカラー写真の「除幕式」をやり、それを本人が壁にかけることで終了します。

スピーチでRI2650地区の現状をPR
 私の紹介は財団の次期トラスティーに就任される田中作次直前RI理事がしてくださいました。
 氏はとくにロータリー・ワールド・フェローシップが私の寄付で可能になり、この大久保フェローたちが、将来世界平和の増進に寄与してくれることは喜ばしい、と述べられていました。
 ついでセンティニアル(100年祭)の会長エステス氏が立って、今回は日本人の受賞だが自分は何回も日本に行き、日本では心温まるもてなしを頂いた、この機会に厚くお礼申し上げたい、と感謝の言葉を述べられました。
 それからビル・ボイド会長エレクトが私を呼び出していただき、私のスピーチとなったわけですが、やはりアメリカのことでもあり英語でやることにいたしました。集まった方々に少しでもRI第2650地区のことを知っていただきたいと考え、次のような話しをしました。
 『RI第2650地区は日本の4つの府県、京都、福井、滋賀、奈良から成り立っています。当2650地区からは、千玄室氏(RI元理事・ロータリー財団元トラスティー・ロータリー日本財団会長)、小谷隆一氏(RI元理事)を輩出しております。
 京都のことはご承知と存じますが、千年以上日本の首都であったところ。日本の歴史と伝統を象徴する町で、御所や何千という寺院の庭園では、四季折々の美を楽しんでいただけます。
 日本海に面した福井は、古くから日韓・日中文化の交流地点だったところで、有名な温泉や美味しい海の料理が観光客を引き付けます。
 滋賀は日本最大の琵琶湖が有名です。ミシガン湖より少し小さいのですが…実は10分の1なのです。(笑い)。でも最近は大津のオペラ劇場が有名で日本全国はじめ、海外からもオペラ・ファンを集めています。
 奈良は日本文化発祥の地で、8世紀に首都が京都に移る前は都でした。東大寺大仏、法隆寺、薬師寺など有名な遺産が残っています。
 RI第2650地区はこの年度「かけはしの年 行動するロータリー」を標語にしました。「行動」にうつした一例をあげますと、いろいろ困難な状況ではありましたが関係者のご努力により地区では4年ぶりに新クラブが2つ創設されることになりました。夜間例会を開くクラブを京都と福井に新設し、新会員を増やすことをめざしています。
 フィリピンのレイテ島でポリオ・プラスと教育の奉仕を実施したことや、WHOや地元の政府その他の協力を得てロータリー・クラブと「かけ橋」を結んで、成功させたのもその一例です。
 現在の地区会員数5298名、クラブ数は94です。.期末の2つのクラブ新設を含めると今期末で96になる予定です。
 地区では財団には特に力をいれており全世界で1位の寄付額(100万ドル以上)を、1999、2000、2001年に達成しました。
 ロータリーの力はある意味で限度があり、やはり財団の資金力を世界の諸組織の人的資源と結ぶことで、大きな事業を達成していく必要があり、21世紀においては財団の重要性はますます不可欠のものになるでしょう。(拍手)
 私もガバナーとして、財団の理解を深まるように努力して行きたいと考えており、皆様とともに共通の目的達成のために頑張りたいと存じます。(盛んな拍手)』
 このあと、証明書授与、写真の除幕、ならびに写真の展示と行事が続きました。

フランクJ.デブリン財団管理委員長の標語も「行動」だった
 その夜は、近くのイタリア料理店「ヴァ・ペンシエロ」でデブリン委員長主催の心のこもった祝賀晩餐会が開かれ、私ども夫婦はデブリン委員長やビル・ボイド会長エレクトの座られるメインテーブルにお招きいただきました。
 これに先立って、デブリン委員長に、ご自身がロータリー会長だったときの標語「意識を喚起し、進んで行動を」を書にした額を差し上げましたが、RI第2650地区が今年度「行動するロータリー」を標語にしたことで、やはり「アクション」だ、とご満悦でした。
 会場で皆さまにRI第2650地区のバッジをプレゼントしました。「バッジは4県を結ぶ河や湖や海を表わす流水文が使われています。そして水資源の浄化はまさにロータリーの掲げる目標のひとつです。」という説明をいたしました。
 晩餐会がにぎやかに進む中、フランクJ.デブリン委員長が、おもむろに自分が着用されておられた、ネクタイを外されてそれにサインをして私にプレゼントしていただきました。それを見ていたボイド会長エレクトもデブリン委員長の横にサインをして私の首にかけていただきました。思わぬハプニングでしたが、とてもフレンドリーな対応に感激いたしました。
 同じテーブルの会長エレクトのボイド氏とは、お国のニュージーランドについてしばらく話しが弾みました。トム・クルーズが主演した「ラスト・サムライ」の撮影は殆どニュージーランドでやったそうで、江戸末期の自然はいまニュージーランドでなくては見られない、という話しになりました。
 いろいろな意味で有意義な3日間であったと思い、ご報告に代えさせていただきます。
福井水仙RC
フランクJデブリン委員長を囲む、津田様ご夫妻(左)と大久保夫妻


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Copyright 2005 Rotary International District 2650.
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