2018-19年度 国際ロータリー第2650地区ガバナー中川基成
はじめに
ロータリークラブに入会された経緯や、現在ロータリアンを続けておられる理由は人それぞれかもしれません。時代とともに社会や世界が変化していくなかで、ロータリーも変化を重ねてきました。 そして、職場や地域社会や世界に対して良いことをするロータリーは、今や200以上の国と地域に120万人以上のロータリアンに広がり、実に113年の歴史を刻んでまいりました。
2018-19年度 バリー・ラシンRI会長は、会長テーマとして
BE THE INSPIRATION (インスピレーションになろう)
を掲げられました。あわせて、次のとおり新ビジョン声明が発表されました。
「私たちロータリアンは、世界で、地域社会で、そして、自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています。」
これを受けて、私は、2018-19年度 第2650地区スローガンとして
ロータリーを学び、実践し、発信しよう; Enjoy Rotary
を掲げたいと思います。
皆様には、歴史に裏打ちされた世界に広がるロータリーの価値や素晴らしさを正しく理解して、 社会や世界に対して新しい息吹を吹き込み、ロータリーをともに楽しんでいただきたい。
地区運営として次の3つの観点から、世界に良い変化をもたらすために皆様とともにロータリーの価値を共有し奉仕する人々の輪が広がり、それぞれのクラブが柔軟に個性を発揮して活性化し一層活躍されるようにお手伝いをしていきたいと思います。
1. 学び
私はまずロータリーは人生を学ぶ場としてとらえたいと思います。人は何歳になっても、様々な人との出会いがあり、気づきや学びがあり人生を豊かなものにすることができます。
昨今のネット社会は、無数の情報が飛び交う中で情報に溺れてしまいかねない、情報に流されてしまう危険性すらあります。自らが情報を正しく選別し、正しく判断しなければなりません。
ロータリーは、その中核的価値観である「奉仕」「親睦」「多様性」「高潔性」「リーダーシップ」を尊び、学ばんとする様々な職業分野のリーダーの集まりであります。様々な職種のリーダーである人々との出会いの中で、私たちの人生にとり大いなる知恵やまさに大切で有益な情報やヒントを得ることができるのです。そこには多くのインスピレーションがあるのです。
ロータリーのあらゆるプログラム、即ち、例会や奉仕活動やIMや地区大会や各種研修セミナーなどは、まさにそうした人々の出会いと学びの場を提供しているのです。
また、ロータリーには民族、言語、文化、宗教、世代の違いを乗り越えて集う人々から、実に多くの知恵や学びがあります。国際親善や国際奉仕や国際会議では世界の人々のとの出会いがあり、ロータリーの友は世界中の良いニュースや有益な情報を提供してくれます。 ロータリーにおけるあらゆる機会において人生を学び、自らを省みて変化に挑戦していきましょう。
2.実践
学びは行動を伴ってこそ意味をなします。ロータリーを実践してこそロータリーの価値が生まれます。ロータリーでの学びを自らの行動に移すことにより、自らの人生に変化をもたらし、周りの人々に良いことをして良い変化をもたらすことができるのです。
ロータリーはまさに実践哲学であります。
ロータリーで学んだリーダーシップを自らの職業に発揮する、
ロータリーの様々な社会奉仕事業に参加する、
ロータリーを通じて世界平和に貢献する、
ロータリーを通じて青少年育成に貢献する、
ロータリーの価値を共有できる友をつくりクラブを活性化する、
超我の奉仕を実践することで、自らのそして周りの人々の人生を豊かにすることができるのです。
People of Action 地域や世界に変化をもたらす行動人である私たちロータリアンは、その属するあらゆる組織を活性化して、そのチーム力を高めて仲間とともに奉仕の実践による達成感や幸福感を分かちあいましょう。そして、互いにインスピレーションの好循環をつくりましょう。
時代の変化に対応して、世代をのりこえた普遍的なロータリーの奉仕の価値観を共有して、「四つのテスト」を胸に、柔軟にしなやかに行動を起こしていきましょう。
3.発信
私たちロータリアンは、最も身近なところからロータリーの素晴らしさや価値を伝達していきたい。 家族や友人や職場や地域社会の人々に対して、ロータリーの良さを伝えていきたい。
You are Rotary. 一人ひとりのロータリアン自身がロータリーそのものであります。ロータリアンがロータリークラブを構成し、ロータリークラブが国際ロータリーを構成しているのです。 様々な情報が氾濫する世の中にあって、私たちロータリアンが発信するロータリーの価値観や知恵や 奉仕活動は、必ずや人々の共感を呼び、その価値観や使命を共有できる仲間をふやすことができます。
One Rotaryとして、ロータリーの基本的な価値観や人生観や使命を共有することができる人々の輪と奉仕の輪をひろげて、次世代に息吹を吹き込みましょう。
地域や諸団体との共同奉仕事業を行うことは、ロータリーの奉仕活動を多くの人々に発信する貴重な機会となるでしょう。今日、情報技術の飛躍的な進歩により、WEBを通じた情報発信も極めて容易になりました。世界を変える行動人キャンペーンに各クラブの独自性を発揮して取り組みましょう。
従来からのロータリーの友やガバナー月信やクラブ会報に加えて、皆様にはMy Rotaryをぜひ登録していただき、大いにロータリー情報の取得・発信にもお役立ていただきたいと思います。
結びに、松尾芭蕉の俳諧理念・哲学「不易流行」とは、新味を求めて変化を重ねていく流行性こそが不易すなわち不変の真理の本質であります。 ロータリーの本質的なものを大切にする中にも新しく変化を重ねていくことで、永続してロータリーは世界に対して常に良い変化をもたらすという不変の価値を生み続けて行くことができるでしょう。 さあ、ともにロータリーを学び、実践し、発信し、大いにロータリーを楽しみましょう。