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ガバナー月信6月号


新世代のためのロータリープログラムについて

国際ロータリー2650地区
2000〜2001年度 ガバナー山崎時雄

 「光陰箭のごとし」 月日の経つのは早いもので、月信第一号の筆をとったのが昨日のように感じられます。「光陰流水のごとし」 この一年第2650地区の船頭を務め、皆様と共にロータリーという大河を下りました。急流にさしかかれば皆さんと共に水飛沫を浴びながら櫓を漕ぎ難所を越え、今ようやく目的地の船着場に無事到着致しました。「温故知新」 伝統の上に立って新しく時代を認識する。一年がかりで四大奉仕についてその原点を探ってみました。果たしてそれが出来たのであろうかと考える時、忸怩たる思いが致します。しかし、私なりに何かを得たという満足感を持っております。この一年本当に有難うございました。さて、最終回は新世代について書かせて頂きます。
 まずR.I.2001年規定審議会の採択議案について青少年に関する議案を挙げてみます。お知らせしたい関連採択議案が3つございます。

1) 審議会番号:01-240
 「年齢11才から14才までの青少年のためにユースアクトクラブの設立をクラブに奨励することを考慮するよう、R.I.理事会に要請する件。」
 賛成票数:436  反対票数:47  採択:(Adopted)

2) 審議会番号:01-241
 「R.I.理事会に「青少年奉仕」をロータリーの奉仕の第五「部門」に追加する事を考慮するよう要請する件。」
 賛成票数:233  反対票数:213  採択(Adopted)

3) 審議会番号:01-243
 「ロータリー青少年拡充プログラム(Rotary Youth Program Of Enrichment-RYPEN)を公式の新世代のためのプログラムとして取り入れるようR.I.理事会に考慮するように要請する件。」
 賛成票数:270 反対票数:228 採択(Adopted)--270対228で採択された

 本提案はオーストラリア、ニューサウス・ウェールズ、ベリー・ゲリンゴンR.C.で2000年5月の第9710地区大会において採択されたものです。同地区を含むオーストラリア及びニュージーランドでは1980年にこのプログラムが採用され、実施されてきているものです。これは、若者自身が本来持っている価値や道徳的基準の高揚を図るのを支援するプログラムで、14才から17才の若者を対象として毎週末に開催されているもの。このプログラムを世界社会奉仕のロータリーに広げるために提案されたもので、第2のRYLAというべき性質ももつものと考えられる。RYLAはリーダーシップをメインに出していますが、RYPENは人間の尊厳と価値、強い道徳的規範などを持つ青少年を育成しようとするものです。以上3議案が採択され、R.I.理事会で審議されます。
1)に関しましては、「ローターアクターの卒業年齢」延長の件はtableに乗らなかったようですが、ユースアクトクラブが賛成多数で採択されました。
2)以前私も個人的希望としてある会議の席上で述べましたが、今回tableに乗り採択されました。しかし、反対票も多く今後の紆余曲折が予想されます。
3)の問題も2)と同様でございます。採択されたとはいえ反対票が多くございます。このように No problem というわけには参りませんが、基本的ニーズ:健康、人間の価値、教育、自己開発を支援する新世代のためのロータリープログラムの重要性は年々歳々増大しており、青少年問題は21世紀の最重要課題でございます。今後プログラムを発展・拡張するためには、様々な対応が必要になって参ります。
 以上、R.I.2001規定審議会における採択議案から新世代プログラムに対するロータリーの動向について述べてみました。

 さて、「新世代のためのロータリープログラム」について、地区としての取り組みはかなりハイレベルなものという印象を受けています。しかし、身障者への対応となるとまだまだという感じがあります。その他いろいろ申し上げたいこともございますが、紙面の都合で「RYLA」についてのみ私の考えを述べさせていただきます。それにつきましては、以前の私の講演内容を記載することでお許しをいただきたいと思います。以下、第2回青少年委員長会議(2001年1月20日)における私の講演内容を記載します。

1) R.Y.L.A.に期待するもの
 今年度もはや前半を終了し、後半への折り返し点を通過、いよいよ21世紀に入りました。この21世紀はミレニアムを創造する世紀といわれます。大変重要な意味をもつ今世紀の栄光のファーストランナーとして、後半も変わらぬご精進を、どうか宜しくお願い申し上げます。
 さて、フランク・デブリンR.I.会長は昨年9月私たちに「Our future is the world's children-世界の子供たちはロータリーの未来」というメッセージを寄せ、「私たちは世界の子供たちの未来を考えずにロータリーの将来に期待することはできません。今月、私は皆さんに、子供に手を差し伸べることによってY意識を喚起し-進んで行動を”を求めます。ロータリアンとして、あなたは子供に機会・希望・そして未来を与えることができるのです。」と呼び掛けられました。
 各委員長におかれましては、このメッセージに応え、年齢30才までの若い人すべてを含む新世代の多様な基本的ニーズ、すなわち健康・人間の価値・教育・自己開発などを認識しつつ、それを支援するプロジェクトに力を尽くして取組んで来られたことと思います。
 中でも大きなプログラムの一つである「R.Y.L.A.」は1940年米国で設立され、セミナー形式のプログラムは1959年にオーストラリアとニュージーランドで開発されました。そして国際ロータリーにより1971年に公式プログラムとして採用されたものです。
 日本では1976年、当時第366地区と呼ばれておりました大阪・和歌山が最初に実践し、当地区では1980年から始められ、今年度私たちは5月18日から3日間、21回目の「合同地区R.Y.L.A.」を迎えるわけです。私と致しましては、21世紀の初頭を飾る「R.Y.L.A.」として特別な感慨と期待を寄せております。当地区におきましては20年という長い歴史の中で、各年度の委員長とその協力者の方々は「R.Y.L.A.」に素晴らしい歴史と伝統を与え、私たちの期待する以上の成果を挙げてくれました。私は残念ながら数回の参加しかありませんが、その僅かな体験からでも当地区の「R.Y.L.A.」は大変完成度の高いものという印象を持っております。また、皆さんが汗を流して得た経験は当地区の尊い財産であります。今日、私は松村委員長から「R.Y.L.A.に期待するもの」というテーマを与えられました。しかし、これほどまでに完成度の高い当地区の「R.Y.L.A.」に具体的な事柄について期待するものを見つけることは困難で、正直に言いますと、私の期待などは今度の「R.Y.L.A.」はどんなことをやるのだろうか? 開幕を待つ観客の期待に過ぎないのかもしれません。しかし、「R.Y.L.A.」を企画・実行される皆様方に対して私なりの希望がございます。的外れなことを申し上げるかもしれませんが、今日はそれを述べさせて頂き、私の責を果たしたいと思います。
「R.Y.L.A.」に具体的な事柄について期待するものを見つけることは困難で、正直に言いますと、私の期待などは今度の「R.Y.L.A.」はどんなことをやるのだろうか? 開幕を待つ観客の期待に過ぎないのかもしれません。しかし、「R.Y.L.A.」を企画・実行される皆様方に対して私なりの希望がございます。的外れなことを申し上げるかもしれませんが、今日はそれを述べさせて頂き、私の責を果たしたいと思います。
 先ずY世界のR.C.、R.A.C.、I.A.C.の現況”に触れてみます。
全世界のロータリアン(ロータリーの友9月号)
総数 1,180,550人 クラブ数 29,626クラブ 地区数 530地区 加盟国数 162ヶ国
 以上の数字は、12月号でも不変。ところが、I.A.C.、R.A.C.では、
インターアクト
 クラブ数 7,172クラブ 12月号 7,292クラブ(+120)
 会 員 数 164,956人 12月号 167,716人(+2,760)
 加盟国数 108ヶ国 12月号 108ヶ国(+−0)
ローターアクト
 クラブ数 6,812クラブ 12月号 6,903クラブ(+91)
 会 員 数 150,000人 12月号 151,900人(+1,900)
 加盟国数 146ヶ国 12月号 146ヶ国(+−0)
 当地区においても、今年度新たに2クラブがローターアクトクラブを提唱されました。京都紫野R.C.が2月21日設立総会、水口R.C.が3月17日認証式を挙行されました。当地区のR.A.C.は37クラブになり、会員数600名を超すものと思われます。
 以上の数字が示すように、新世代のためのプログラムは順調に発展を続けております。これは新世代のためのプログラムに対するロータリアンの高い認識と、委員長を始めとする委員会の皆様の努力の賜物であり、深甚なる敬意と感謝の気持ちを表するものであります。
 そこで皆様にお願い致したいことは、かつて初期のロータリーが少年問題および身体障害児運動に端を発し、四大奉仕の一つ「社会奉仕」というロータリーの存在理由(レーゾンデートル)の一つを作り上げたように、私は、21世紀のロータリーは新世代プログラムを充実し、五大奉仕として位置づける必要があると思っております。そしてプログラムの中で私は人格陶冶プログラムを特に重視し、中国思想、孟子のいう、
「仁義礼智の四徳」
「仁義礼智信の五常」
 仁:孔子の提唱した道徳観念・自己制御と他者への思いやり
 義:人間の行うべき筋道
 礼:社会の秩序を保つための生活規範
 信:欺かない事・まこと
を新世代に考え、知ってもらい、特に人が生得的に具有する道徳的な是非・善悪の判断能力とされる「智・知・良知」を新世代の心に育む使命を持たなければならないと思っております。皆様方に望むことは、21世紀のロータリーの未来を新世代と共有し、量の発展もさることながら、質の向上に努めて頂きたいということであります。今、叫ばれている教育制度の革新の中でも「豊かな人間性の育成」とりわけ「心の教育」の充実が求められています。私たちの目標もここにあるのではないでしょうか。

2)ロータリー青少年指導者養成プログラムの言葉についての私見
 Rotary Youth Leadership Award を短縮した「R.Y.L.A.」という言葉の中で、Awardは(与える)、(裁定する)、(許す)という意味であり、養成と言うなれば、educate(教育する)あるいは、train(列車ではなく仕込む)、あるいはcultivate(養殖する、啓発する)とした方が適当なように思います。私の考えでは、awardは単に受講(attend)するだけではなく、主催者側が最後に裁定(decision、award)し、許可する(permit)ことが必要だという意味ではないかと思います。勿論、これまでの「R.Y.L.A.」でも最後に受講生に発表してもらい、しかる後終了証を授与していましたので、一応形はできているというものの、十分に裁定し許可するとまで行っていなかったのではないでしょうか。つまり、私が言いたいのは、受講生とロータリアンの徹底した話し合いをもっと重視すべきであり、でき得れば一人一人の面接が必要であると思っております。

3)R.Y.L.A.プログラムについて-1996年R.I.理事会が推奨する中心主題
  手続要覧111ページに記載してあるように、
◎指導力の基礎!
  困難な状況を建設的に乗り切る力を養う。
◎建設的指導力の倫理規範!
  若い指導者の倫理観について、後で触れますが、私は「世代間論理」について話し合いたい。
◎効果的な指導力における伝達力の重要性!
  スピーチの訓練、先年行われました「両丹R.Y.L.A.」で松村委員長はdebeteを取り入れられました。良い方法だと思います。
◎問題解決と紛争管理!
  指導力、紛争解決、恐怖心の克服、これらの実施するクラブと地区は、事故などの責任問題を研究しておく必要がある。
◎ロータリーとは何か、ロータリーは地元地域社会のために何をしているか!
  これは大変重要なことで、I.A.C.、R.A.C.の目的と目標(手続要覧100〜104ページ)をよく知ってもらわなければなりません。また私たちは、1996年に理事会は、ロータリーのインターアクター、ローターアクターが参加者及び指導者としての両方の役割を「R.Y.L.A.」プログラムで果たせることの重要性に注目し、元参加者の優れた若者、インターアクター、ローターアクターの「R.Y.L.A.」参加を勧めています。また、参加者にI.A.C.、R.A.C.への入会を勧めることを重視していることを心にとめておく必要があります。
◎自信と自尊心を培うこと!
◎地域社会の市民であり、世界の市民であるという要素!
  (根本的条件・構成要素)
以上の国際ロータリー推奨の基本的なことを強化する創意・工夫が必要であります。

 最後になりましたが、「R.Y.L.A.」は国際ロータリーが1974年に公式に採用したプログラムで、ロータリー奉仕の中で最も意義深く発展している奉仕プログラムの一つです。次年度の「R.Y.L.A.」の成功をお祈りすると共に、次代を担う青少年に夢を託して稿を終わります。

2001年国際ロータリー規定審議会報告
国際ロータリー第2650地区
規定審議代表議員
パストガバナー
坂部慶夫(京都洛中RC)

写真

 2001年4月21日(土)から27日(金)までの7日間、全世界各地から代表議員530名(内17名欠席)、(13名欠席との報告もあり)が、シカゴ市中心部にあるシカゴ・マリオット・ダウンタウンホテルに集合しました。日本からは関空組、成田組に分かれて参加しましたが、約半数が夫人同伴であり、約20パーセントが、過去に代議員の経験のある者達でありました。私も前回インド・ニューデリーに出席しましたが、それらの殆どが参考にならない位、今回は新しい会合の進め方でした。
 4月21日(土)は時差の関係があるとはいえ、到着の日の午後7時30分から9時30分まで開会式、オリエンテーションが開催されました。成田組は早く到着したので、短時間シカゴ観光をされたらしいのですが、私達のグループは最初から厳しい開始でした。過去にずっと参加して来た国際大会でもそうでしたが、特別の宗教にはこだわらないとしても夫々の代議員の祈り、瞑想の時を持って始められる習慣は最後まで続けられました。
 先ず当初、1,000件を超えた提案が、不備の為に受理しなかったもの、また欠陥のある提案を除外し、会期中に追加されたものを含めて650件が審議されることになりました。クリフ・ダクターマン委員長、ビル・ハントレー副委員長の国際会議の主流になっているロバート議事規則が適用された、見事な運営でした。過去には賛否に緑と赤の紙片を挙げることで採決を決めていたものが、今回からキー・パットによる投票となり、結果は会場の正面左右にある大型スクリーンに数秒の内に投影されるという方式で、正確さと時間の短縮、それに当然のことながら周囲に影響されないという利点があったように思います。
 本会議は、毎日午前8時30分丁度から夕刻6時までというタイトなもので、朝食が6時30分からレストランが開くということで、その為にも起床は毎朝6時前となり寝不足状態でしたが、私の知る限り会議の途中で居眠る者もなく、途中退席者は皆無であったと思います。それに今回は以前のように日本人代議員が一列に固まって並ぶということは出来ず、3日毎に席がすっかり変更し、両隣共外国人でした。この事が両隣の異国人同志が親しくなるという利点が、充分生かされたと思います。
 議案の内容とその採否、提案された議案は、一般的傾向としては規制が緩められる傾向がありましたが、この点は前回(1998年)の時と同じく代議員の良識によって正道を逸脱するようなものは否決される結果となったように思います。日本からは制定案14件、決議案18件、の32件が提案されましたが、4件がA(=Adopted)賛成となり、1件がRTB(=Referred to the Board)理事会に差し戻し、1件がT(=Tabled)保留となりました。他は否決かW/D(=Withdrawn)取り下げになりました。それでも前回、我が2650地区提出の決議が1件Tとなっただけで他はすべてR(=Rejected)否決であったことを思えば、今回は良くなったというべきでしょう。内容が良識的なものが多くあり、且つITの時代に沿ってIT関係のものが提出されたことに原因があると考えられます。ただ、日本の代議員が規定によって使用する言語を最初に「日本語で話します」と言うと、しっかりした同時通訳がいるに拘わらず、イヤホーンを付けようとしない人や、付けて日本語を英語で聞くためにチャンネルを変えている内に終了することもあって、この点は英語国民に比べて大きなハンディ・キャップを負っていることを痛感させられました。
 私は日頃から、日本のロータリアンは一般的にいって規定審議についてそれ程興味を示さず、従って国際規定審議会に対しても関心が薄いように思っていますが、今回シカゴから帰国してもその印象は拭えません。ここでは一般ロータリアンに興味があり、直接に関係のあると思われるものだけを簡単に主として提出表題だけを列記することとします。

(01-186)
 ロータリー・クラブを創設するに当たり、新しいモデルに基づいた試験的プロジェクトの実施を考慮する件。これはR.I.標準定款を変更することになり、2/3以上の賛成が必要であるので、修正案が出され採決された。(330:156)(=賛・否)可決
(01-04)
 クラブ理事会はロータリー年度に4回まで例会を取りやめる事ができ、4回以上続けて例会を取りやめてはならないことに関する件。これも2/3以上の賛成が必要であったが(295:173)で可決
(01-39)
 クラブがスポンサーした地域社会における行事または会合、またはクラブ理事会または奉仕委員会会合への出席を例会出席とみなす件。(374:124)可決
(01-494)
 財政的あるいはやむを得ざる他の理由を除き、規定審議会を国際ロータリー世界本部の周辺地域内において開催する件。これも2/3以上賛成が必要(404:88)可決
(筆者註;従って今後はシカゴで開催されることになります。
(01-658)
 2005年、ロータリーの百年祭までに150万人のロータリアンという会員目標を承認する件。(これは挙手多数)可決
(01-360)
 ガバナーにクラブ同士が協力して共通の奉仕プロジェクトに取り組むよう奨励することをR.I.理事会に考慮するよう要請する件。(270:222)可決
(01-276)
 ロータリー財団へ毎年寄付を行い、ロータリー創立100周年記念にあたる西暦2005年までに、一人当たり寄付として米貨100ドルを達成するよう全ロータリアンを奨励する件。(306:195)可決
(筆者註;現在は一人当たり57ドルとなっています。
(01-16)
 クラブ会員の死亡による例会の取りやめを認める件。(280:217)可決
(01-26)
 例会数の60パーセントに出席できなかった場合の自動終結に関する規定を削除する件。(293:135)可決
(筆者註;理事会が正当な理由があると認めない限り、また自動的という言葉は削除されます。)
(01-203)
 いかなる人もロータリアンであると同時にローターアクターの資格を保持することは出来ないと規定する件。(267:218)可決
(01-333)
 地区大会と地区協議会を同時に開催することを認める件。(266:234)可決
(01-423)
 ワールドワイド・ウェブのR.I.サイトに関して規定する件。(374:109)可決。提案は日本、伊丹R.C.他
(01-427)
 クラブの運営をコンピューター化するようR.I.およびクラブを奨励する件。2/3以上の賛成要。(376:120)可決
(01-430)
 「郵便」、「郵送」及び「郵便投票」などの用語に電子メールの使用を含むことに関する件。(446:52)可決
(筆者註:郵便料金の2/3が節約出来る。)
(01-451)
 一つのクラブによるガバナーへのすべての票が同じ候補者に投票されるよう要請する件。挙手による賛否で賛成多数で可決
(01-455)
 ガバナー・ノミニーの対抗候補者に関する規定を改正する件。(245:246)可決僅差
(01-192)
 R.I.理事会にクラブが男女両方の会員を有することを奨励するよう要請する件。(281:219)可決
(01-257)
 R.I.理事会にR.I.が核兵器実験の中止を要請することを考慮するよう求める件。(322:171)。当地区から出されたもので、賛成322と他にそれ程例を見ない位賛成票が多かったのですがT(=Tabled)となったのは異例であります。やはり政治的なものとの認識が払拭出来ないのでしょう。しかし、核廃絶問題がこの会で討議されたことに大きな意義があったと考えるべきでありましょう。
(02-263)
 R.I.理事会に環境ホルモンを排除することを奨励することを考慮するよう要請する件。(277:217)でありましたが(理事会付託)となりました。
(筆者註;提案は日本から出されたものでしたが、ダイオキシンへの説明が秒単位の質疑の中で直ちに説明出来る筈もなくRTBになったものと思考します。)
(01-424)
 報告書及び申請書をロータリーのウェブサイトで提出することをR.I.理事会に考慮するよう要請する件。(426:70)可決
(01-548)
 ロータリーの名の下に開かれる会合および行事において、会員並びにゲストが喫煙を控えることを奨励する件。(255:240)可決
(筆者註;喫煙者にはお気の毒。)
(01-38)
 会合中に不意にその場を去らなければならなくなったため、例会に充当された時間の60パーセントを出席出来なかった会員を出席扱いにする件。(300:185)可決
(筆者註;医師の急患、小さな町などということが理由に出ましたが、小さな町の意味は正確には理解出来ませんでした。)
 以上可決された議案を列記しましたが、否決されたものにも代議員の良識によるものもあり、また否決が残念と思わせられるものもありました。
(01-419)
 『ジーン・ハリス賞』を復活させることを考慮するように理事会に要請する件。(373:120)で多くの賛同がありましたが、「ジーン・ハリスって誰や?」という発言があったりして大笑いしましたが、日本のロータリアンにすぐ正解出来る人も少ないのではないかと思ってみたりもしました。
 以下に否決されたものを参考までに書かせて戴きましたが、非常識極まるものから、何故賛同が得られないのかと思わされるものも散見されました。
(01-316)
 R.I.理事会に「四つのテスト」を改正することを考慮するよう要請する件。(130:359)否決
(筆者註;このような提案は否決されています。前述の(01-04)に関連した議題でも例会の休みを6回とか、それ以上、メークアップの期間前後30日と言うようなものはすべて否決されました。
(01-237)
 ローターアクターの年令制限を35才までと引上げることを考慮するよう理事会に要請する件。(181:314)否決
(01-81)
 会員の配偶者または直系親族の葬儀などの場合、クラブ理事会が会員の出席を免除することを認める件。(224:262)
(筆者註;僅差で破れましたが、これは日本人にとって充分理解の出来る良い提案と思われますが、国民性の違いと、100パーセント皆出席などといわずに例会を欠席すればよいではないかということでしょう。) この提案は日本の徳山R.C.から出されたものです。
(01-89)
 長期にわたる病気という理由による場合、会員の出席規定の適用を免除する規定を改正する件。(217:280)否決
(01-452)
 ガバナー・ノミニーを地区大会で選挙人によって選出することを認める件。(80:424)否決
以上報告を終わります。

2001-2002年度地区協議会・第1回合同地区委員会
国際ロータリー第2650地区
2001-2002年度
地区幹事長予定者
岩佐孝雄(京都南RC)

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 木々の緑が目に染みる絶好の季節の4月28日(土)、ガバナー年度とその準備期間約1年10ヵ月の中で、地区大会に次いで大きな集会である「地区協議会」が国立京都国際会館において開催されました。千宗室ロータリー財団管理委員・R.I.元理事には、『ロータリーの向上』という演題で格調高い基調講演をいただきました。ここに厚く御礼申し上げます。
 『MANKIND IS OUR BUSINESS』『人類が私たちの仕事』。なんとも哲学的な国際ロータリーのテーマであります。米国アナハイムでの国際協議会において、キングR.I.会長エレクトから示されたこのテーマを、どう解釈するべきか。非常に困惑したのは我々だけではなかったと思います。西村ガバナーエレクトは、帰国後すぐに「会長エレクト研修セミナー」、続いて「第2回地区委員長連絡会議」を招集されました。時間的余裕もなく、厳しいスケジュールを終えられたばかりで大変お疲れであったにも関わらず、各々にR.I.テーマについてのご自分のお考えをご開陳されました。
 また、今回の地区協議会では、地区内91ロータリークラブの会長、幹事、委員長約1,000名と地区委員約180名の計1,200名の方々に、そのお考えを直接伝えられました。この協議会は、新たなる年度の地区活動の方向付けをすることが最大の狙いでありました。そして、「会員増強・退会防止と拡大」「ロータリー財団への貢献」「地区大会の成功」の3項目を柱に、各クラブが自主性を持って取り組んで頂きたいと力説されました。
 ともすれば華美になりがちな最近のロータリーに“一石を投じよう”との西村ガバナーエレクトのお考えから、例年2日間にわたって行われる「地区協議会」と「第1回合同地区委員会」を何とか1日に纏めることはできないかとのご指示をいただき、短縮化に取り組みました。
 するべきプログラムが沢山ある中で、各クラブの会長、幹事、委員長が参加するプログラムと、地区委員参加のプログラムを同時進行させるには、どのように時間的な調整をするべきか。なおかつ、宮アパストガバナーがコーディネーターを務められる「第1回会員増強・退会防止セミナー」をどの時間帯に組み入れるかなどの問題があり、調整に苦慮いたしました。
 初めての取り組みでしたので、皆様方にはご不満等、沢山おありであった事と存じます。しかしながら挑戦する姿勢を評価していただき、ご意見等がございましたら、地区のためにもお聞かせくだされば幸いです。

第21回地区合同R.Y.L.A.開催
国際ロータリー第2650地区
2000〜2001年度
青少年委員会
委員長
松村憲一(大津東RC)

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 五月の好天が続いた5月18日〜20日の3日間、2000〜2001年度地区R.Y.L.A.を京田辺市「京都厚生年金休暇センター」で開催しました。91クラブから104名の受講生、米山奨学生8名、ローターアクター21名、ロータリアン・役員135名が集まり、「夢、出会い、行動-心豊かに新世代」をテーマに多くのプログラムに挑戦しました。
 今年の特徴は、受講生の登録を早めたこと、カウンセラーをつけたことでロータリーについての知識を前もって少しつけてもらっていたことであります。そのため、最初の出会いこそ静かでありましたが、カウンセラーをお願いしたロータリアンが口火をきって自己紹介を始め、昼食時も受講生、カウンセラーが一緒にいるようにしました。その結果、みんながうち解けるのにそれほどの時間はかかりませんでした。
 今年の基調講演は、外務省OB七尾清彦様にお願いし、アメリカで活躍するイチロー選手を講演の導入にして始まりました。講演に対する質疑では、中国からの留学生が教科書問題について質問しました。氏は毅然として、教科書については議論するのはよいが干渉してはいけないし、主権に関わるところであると述べられました。その回答に留学生も納得していたのが印象的でありました。
 受講生が班別で講演の総括をしている時間、ロータリアンは大阪弁護士会の瀬戸則夫氏による講演を聴講しました。氏は親子の愛のトライアングルということで、親子の真の愛と親の教育権が優先すると言うことが、現在の若年犯罪等を防止する為の重要なファクトである。また氏の基本は「罪を憎んで人を憎まず」としていると話されましたが、質疑応答で相容れない考えもあるということも表明されました。
 翌日は毎日新聞社の長崎和夫氏。早口でちょっと理解できなかった受講生が多かったようです。しかし、留学生は理解していたらしく、班別会議の時に中国の政治と比較しながら話し合ったようです、留学生に引きずられる形で受講生もいくらかは理解したようでありました。第3講の宮崎先生の青年海外協力隊員としてのご努力、それをふまえてのパネルディスカッションも熊本直前青少年委員長の名コーディネーターぶりで、活発に話し合いが出来ました。
 スポーツリクレーションも想像している以上に楽しんでいましたし、オペラ歌手3名によるミニコンサートは、ドレスとタキシードの盛装での熱演で、受講生の心に感動を与えました。また、オペラ歌手が懇親会の後、廊下で受講生とすれ違ったとき誰かが求めたのか、ピアノの先生も入れた4人に「合唱」を歌ってもらっていました。
 班別の最後の寸劇、3日間の総括発表も総出演のように全員が舞台へ上がりました。
 北村地区代表を長とするローターアクター、米山奨学生がこのR.Y.L.A.を引っ張ってくれたように思います。また、山崎ガバナー、大日方諮問委員、玉井R.A.委員長、雀部I.A.委員長、地区役員の皆様、青少年委員会の委員のみなさん、そして何よりも各クラブでカウンセラーを務めていただいた会長様と青少年委員長様、各ロータリアンのみなさんのお力添えによるものだと感謝いたしております。
 本来なら、お一人お一人のお名前を上げてお礼を申し上げるのが本意ですが、紙上をかりてお礼を申し上げます。

太平洋諸島安全免疫計画WCSミッション
国際ロータリー第2650地区
2000〜2001年度
地区副幹事(国際)
正村嘉規(彦根RC)

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 昨年の秋、京都会議でWHOより、西太平洋地域におけるポリオ撲滅が宣言され、私達の長年にわたるささやかな運動の実績が高く評価されました。今年は「太平洋諸島安全免疫計画WCSミッション」が企画され、医療用焼却炉の設置、フィラリアの薬投与、小学校における安全免疫のワークショップ、ポリオワクチン定期投与参加の事業が、日本政府、バヌアツ共和国、WPRO、JICA、2650地区の共催で行われました。
 4月7日(土)〜4月14日(土)の8日間にわたり、山崎ガバナーを団長に、団員43名は、2650地区会員6000名の代表として、皆様から寄せられた多くの愛と善意を、バヌアツ共和国の医療用廃棄物の処理を通じて、感染事故から環境を守るための運動に貢献させていただき、バヌアツ・日本両国家との友好と親善を深めることができました。
 慣習と伝統の島バヌアツは過去、イギリスとフランスとの二国間の支配と保護の下におかれた国です。南北1200qに広がる83の群島から成り立ち、陸地の総面積は新潟県とほぼ同じ大きさで日本と同様、環太平洋火山帯に属し、人口は約195,000人の珊瑚礁に囲まれた美しい島国です。日本人約100名が活躍しており、日系人も約1500名、現在は日系5世の時代となっており、日本とは歴史的に深いかかわりがあります。
 4月9日、サイクロンの影響もなくニューカレドニア経由でバヌアツの首都ポート・ヴィラに到着、ガバナー一行と合流、厚生大臣をはじめ政府関係者、JICAのあたたかいメラネシア風の歓迎を受け、活動の一歩が始まりました。
 厚生省、WHOよりフィラリアの薬投与、医療廃棄物の入ったセイフティ・ボックスの島内回収作業方法等のレクチャーをうけ、4月10日より作業開始。「焼却炉」の火入れ式は、ポンビト・センター(厚生省)において高田公使・JICA赤星氏、チアンパイソン厚生大臣、政府要人出席の下に行われました。焼却炉の重要性をテーマにした現地人の寸劇鑑賞があり、如何に炉の設置が彼等の健康と環境問題に意義があるのかを改めて思い知ることができました。
 4月11日には、島の最北部に位置するシビリア村へ6台の車に分乗して約3時間の道程。村の住民の方々からの歌やローカル料理の歓迎をうけ、団員は11班に分かれ、2010年までに太平洋島国のフィラリア症除去の目標が達成されることを願って薬の投与を行い、あたたかい友情の輪を広げました。
 4月12日、セントラルホスピタルでのポリオワクチン定期投与の後、私達ミッション最後のプログラムであるペンゴ村の小学校で、約150名の児童に免疫ワークショップを開催。団員、毎夜の練習による「予防注射の大切さ」の寸劇を紹介。言葉は通じませんが、すばらしい演技力は子ども達に私達の意志を伝えるのには充分であったと満足しております。
 最後に、子ども達全員と私達は、ひとりひとりと手に手をとりながらお互いの健康と幸せを願い、交わした美しい子ども達の瞳の輝きと笑顔を思い出に小学校を去り、すべての行事が無事成功裡に終わったことへの喜びと感動にホッとした瞬間に我れを忘れました。
 今回のミッションを通じて、文化・言語・習慣のちがいを超えて人として生きるすばらしさ、美しさ、そして未来を担う子ども達の夢と笑顔を肌で感じました。21世紀!この素晴らしい「地球号」の存続のために、健康と環境を守る運動に益々のロータリアンの参加が要請されてくるのではないでしょうか?
 2001〜2002年度R.I.会長リチャード・キング氏からのメッセージ「人類が私たちの仕事」その前進の一歩に立つことができた自分にうれしく思います。

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「医療用焼却炉」火入れ式 「ポリオワクチン投与」
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寸劇「予防注射の大切さ」 「フィラリア薬の投与」シビリア村

2001学年度米山奨学生オリエンテーション
国際ロータリー第2650地区
2000〜2001年度
米山奨学委員会
委員長 大島正光(高島RC)

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 去る5月17日、ホテルグランヴィア京都に於て、新規米山奨学生学部課程2名、修士課程12名、博士課程21名、クラブ米山奨学生4名計39名、カウンセラー及びロータリアン合計約80名が出席し、山崎時雄地区ガバナー、坂部慶夫地区米山諮問委員から激励の言葉をいただきました。
 オリエンテーションは、地区米山奨学委員長大島正光が、留学生活の心得及び諸手続について説明し、最後に米山奨学事業の目的、奨学金の使途に関して研究に費やすことはもちろんですが、有意義な留学生活を過ごすには、経済的ゆとりや時間的余裕を文化的で精神性の高いものに出来るよう努めると共に、日本文化の理解と国際交流の重要性を身につけていただきたい事を願って終了いたしました。
 尚、西村ガバナーエレクトが所用のため欠席され、代理として次年度岩佐幹事長予定者、次年度財団米山担当小竹幹事並びに本年度国際担当田井中幹事、本年度地区米山奨学委員多数の方々にご参加賜り厚くお礼申し上げます。

クラブだより
姉妹提携クラブ友好訪問
〔ロ財団同額寄付達成記念〕
桜井R.C. 会長 玉井善敬
国際奉仕委員長  近藤達司

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 当クラブのロータリー財団同額寄付Projectに際し、桜井クラブが先に当事者クラブになり、姉妹提携先の台南北扶輪社は『援助提携側』になる旨の親切なご好意を戴いて、同Projectは昨年随分時間日数を要したものの、無事達成する事が出来ました。(MG13180)
 その御礼に謝辞を直接お伝え致し度く、台南北扶輪社が18周年記念式典を迎える機会に、家族を含み16名、本年4月12-15日その式典に参加。同額寄付Projectの共同達成を記念して、記念植樹と祝共同達成を刻印した石のモニュメントを、同クラブ会員が経営のGolf場の写景を考慮した好位置に設置し、テープカット除幕式を行い、台南北RC全会員及びその家族と共々盛大に祝福し合いました。
 4月14日式典の当日は、3470地区ガバナー張美貞女史を始め要人多数列席の中、玉井会長から台南北クラブの『謙譲の美徳』と、共同達成への心からのご協力に対し多謝深謝の意を表明し、記念植樹の二本の樟脳樹が育って行く如く両クラブの友好と国際親善が益々育ち発展していくことを心から祈願し度い旨の祝辞を述べました。
 因みに、同時期に台南北が属する3470地区では、同様の同額寄付の申請が計5件あったが、許可になったのは桜井クラブと台南北扶輪社の案件のみだった由。台南北扶輪社は同社の20周年記念を期して、同額寄付事業に取り組む計画中です。

クラブだより
仰木西公園美化作業
移動例会
大津西R.C. 社会奉仕委員会
委員長 徳永良孝

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 4月12日(木)あいにくの雨の中、社会・環境・親睦の各委員会並びに俳句同好会の協力を得て、仰木西公園(ロータリーの森)美化作業を行いました。
 当日の天候が雨で心配されましたが、皆さん元気に清掃作業を手際良く行って頂き、有り難うございました。公園が大変広い為大量の枯れ葉、空き缶、ゴミ等の処理を会員の方に引き受けて頂きましたことを感謝致します。作業半ばの11時頃から雨もあがりましたが、足もとが良くないため、例会場を元に戻したりして例会を行い、続いて句会を開きました。
 この為、食事しながらのあれやこれやと句作に励みました。
 句会をご指導頂きました選者の奥村・伊藤伍一両氏に大変ご足労頂きました。句会は今まで行われて来た中ではかなりレベルアップしたとの評を頂き、入選・特選と発表される度に大変な盛り上り様でした。
 雨の午前10時から晴れた午後2時迄、27名の皆さんご苦労さまでした。

6月16日(土)〜6月30日(土)行事予定


日付 内容 場所
6/16(土) 財団奨学金合格者研修会・オリエンテーション・交歓会(9:00〜) リーガロイヤルホテル京都
京都中RC創立10周年記念式典 京都ホテル
6/20(水) 米山記念奨学会 第2回評議員会・制度改編オリエンテーション(11:15〜) ホテルパシフィック東京
6/24(日) 国際大会(〜6/27) サンアントニオ

7月は識字率向上月間です

 当地区では、第4次ポリオ・プラス・ミッション時にラオス南チョンマニー村小学校、第5次同ミッション時にはベトナム・ヌェンバンッアレ小学校の建設・贈呈を行っておりますが、今年度は京都山科R.C.が資金を提供し、チベット・ジャタン村小学校を寄付されました。(月信6号参照)
 先般本事業が評価を受け、ガバナー特別賞と、R.I.からは新人道的補助金対象として認められました。
 本号では、ローターアクターとして参加された辰見直子さんの一文を通じて、子供たちの喜びをお伝えします。

『私の誇りです!』
国際ロータリー第2650地区
京都山科ローターアクトクラブ
2000-2001年度
国際奉仕委員長 辰見直子

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 やはり私の目に狂いはなかった。よかった、この京都山科ロータリークラブさんが提唱された京都山科ローターアクトクラブに入会して。でも私の人生は思いもよらぬ方向に狂ってしまった。あの日、京都山科R.C.のロータリアンとチベットに行って…。
 地理的・政治的にも不安定な地域へ、我がロータリーさんが小学校を建設、贈呈されるというのだ。そして、その小学校の開校式にわさわざ遥かなるチベットまで行かれるという。
 チベットはすごいところだった。厳しい自然、そこに暮らす人々。チベット仏教の聖なる地、ポタラ宮殿。五体投地で真剣に祈る信者。高山病で倒れる我が一行。
 小学校の開校式当日、岩と草の一本道を3時間バスに揺れに揺られてたどり着いた私の目に飛び込んで来たもの。灰色の彼方に赤やピンクが見え始めた。それはやがて大勢の村人となり、銅鑼や太鼓、歌声となった。その時の感動といったら!
 小学校へ続くぬかるみの道。足を泥塗れにして子供たちが歓迎してくれた。草原に建つ真新しい小学校。それはその学校名の通り、子供たちの「希望」そのものだ。そこで私は、形振り構わず泥だらけになって動き回られるロータリアンを見て感動した。願わくば、この学校で学ぶ子供たちに「いい生活」をするために学ぶのではなく、「いい生き方」を「いい人生」を送るにはどうすればいいかを学んでもらいたいと思う。
 このチベットでの開校式は衝撃だった。ロータリーの奉仕とは手近なことで済ませ、それを奉仕と呼んでいるに過ぎないという気もしていた。
 チベットに小学校が必要である、だからどんな困難があっても、する。できる事をするのではない。すると決めたからする。京都山科ロータリークラブさんは身をもってそれを示された。それがロータリアンだと。
 京都山科R.A.C.に入会していること、それが私の誇りである。